それは昨年、朝日新聞の夕刊トップ記事で紹介され、あっという間に人々の記憶に焼き付いてしまった「水素ビール」です。 このネタは、すでに幾多の人の個人ホームページで“笑えるネタ”として取り上げられている(←Yahooででも何ででも「水素ビール」で検索すると2000年6月近辺の個人ページが山ほどひっかかってくる)ため、当欄でとりあげるのはいささか躊躇されたのですが、でも、丸々一年間の冷静検討期間を経て、なおいまだに面白いので、当コレクションに加えることにいたしました。 ご記憶の方も少なくないと思いますが、これ↓がその記事。(ご記憶にない方のために、全文をこちらに掲載します) ![]() 朝日新聞2000年6月10日夕刊1面より このバカバカしさは、なかなか感動に値するものでした。実際には「誤解にもとづくデマ」なのですが、私は、自分自身生粋の日本人として「こんなビールがあったら、ぜったい“そういう宴会”をやってしまうに違いない」という確信があり、この日本人観は当たらずとも遠からじよのぉ、とつくづく思ったものでした。 記事掲載当時、矢継ぎ早にアップロードされた数々の個人感想ページの中でも、「海の家ホームページ」(←製作者「ピンキィ君」さん。この中の「日本の歩き方」および「紐育外電」コーナーに該当記述あり)では、ダックボイス(懐かしのヘリウムガス物)との類推などとくに深い考察がされており、同時に、この署名記事の書き手・山中季広特派員(やまなか・としひろ:朝日新聞社ニューヨーク支局)氏のますますのご活躍を期待したくもなってきます。 ああ、それにしても。やっぱり朝日新聞はとっておくものだなあ。(まあ露骨に左派だけど) |
('01/06/19)
全米駆ける偽メール (リード文) (本文)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ カリフォルニア州に住む主婦Bさんは、メールで広がる怪情報を7年前から収集し、真偽の判定をネットに発表してきた。米国で最も「水素ビール」に詳しいといえるだろう。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 奈良県大和郡山市のN酒造は、創業1858年の老舗。看板商品は、清酒「朝香」である。5月中旬、ニューヨーク州に住むアメリカ人学生から照会のメールが届いた。「貴社の水素ビールをぜひ試飲したい。米国から入手する方法を教えてほしい」。6代目当主のN副社長は「さっぱり心当たりがない」と当惑している。 (記事終わり) |