それは、ホラ、私がある朝遭遇したこれです↓
そう、“ふたごたまご”です。一個の卵のなかに、黄身がふたつ。たまご2つを割ってとったヤラセ写真なんかぢゃありませんよ。そんな疑いをいだくアナタは、ココロの貧しい、かわいそうな星の下にうまれた人に違いない。これは、正真正銘、私の、その朝と、それからその日一日のキモチをハッピーにハッピーにさせてくれた“本物のふたごたまご”です。 思い浮かべてみてください。あなたは朝、目をさます。さあ、今日はどんな一日になるかしら、どんな人に会うだろか、どんな出来事が待っているかな、などと想いをめぐらしつつ、冷蔵庫からたまごをひとつ取り出す。ガスコンロの火にかけた愛用のフライパンに「コンッ」とあて、カラに入った小さなヒビに両の親指をそえて、焼けたフライパンの中央に「ジュッ」と割り入れる。そこであなたは初めて、いつもと違う朝に気づく。 わっ、黄身がふたつだ! これを不吉に思う人は、なにかねじれた暗い過去をもつ哀しい人。健全なあなたは、きっと ラッキーーーーー! と思うに違いありません。 そして、もちろん、あなたはこの“真の目玉焼き”をおいしく食べ、いつもの玄関から、いつものように出かけます。しかし、そのときのあなたは、いつもと同じあなたではない。(きょうは、なんか、いいことあるかも…)そんな期待に胸をふくらませた、希望に満ちたあなたがそこにいる。 そう、この“ふたごたまご”こそ、ひとのキモチをゆたかにあたためる、福音の「ラ」であるのです。私は、心底、そう感じました。 |
('02/04/26)